レーザーラマン顕微鏡

固体物質や溶液に含まれる物質を同定したい時、あるいは定量したい時に本装置が使えます。顕微鏡像内の任意の一点 (空間分解能約 0.7 × 0.35μm) に存在する化合物や矩形領域 (640 × 480ピクセル) 内での二次元分布を測定できます。
応用範囲は広く、無機・有機・高分子化合物や、半導体分野および二次電池の極板、薬剤の結晶多形の分析などの分野に応用されています。
FT-IR (赤外線分光光度計) と同じようにスペクトルが測定できますが、測定原理は全く異なり、FT-IRと相補的に使います。

初心者も自分で操作できますが、この場合スタッフの勤務時間中とします。

各研究室で解析するには、解析ソフトとUSBメモリーキーが必要で、メーカーからの直接購入もしくは当施設からの貸し出しも致します。



測定スペクトルの例
解析用パソコン

概 要
【仕様】

機種 : ナノフォトン梶@RAMAN basic PS-KU
レーザー波長 : 532nm
回折格子 : 600gr/mm
  波数分解能 … 4cm-1
  波数範囲… 2500cm-1 (120cm-1〜3500cm-1)
測定モード : point,x-line,point-z,xy-imaging,xz-imaging,xy-mapping,xy-z-imaging,xy-z-mapping
   point…ポイント照射でスペクトル測定
   x-line…ライン照射でスペクトル測定
   point-z…ポイント照射で深さ解析測定
   xy-imaging…ライン走査によるラマンイメージ
   xz-imaging…ライン走査によるラマン断面イメージ
   xy-mapping…ポイント照射でマッピング解析測定
   xy-z-imaging…ライン走査によるラマン断面イメージ
   xy-z-mapping…ポイント照射でマッピング断面解析測定
検出器 : 電子冷却CCD
画素数 : 256 × 1024
対物レンズ : ×5,×20,×100
  測定範囲  ×5…約 1mm × 1mm
         ×20…約 400μm × 400μm
         ×100…約 80μm × 80μm

【維持管理担当者】

澤田  剛(内線 : 3164)
大倉 寛一 (内線 : 7188)

機器分析部門連絡先 : TEL/FAX 099-285-7188

【設置場所】

理工系総合研究棟 6階

【特徴】

試料を光学顕微鏡で観察し、その視野内において、
(1) 一点の微小領域 (×100の対物レンズで約0.7μm角) のラマンスペクトルの測定
(2) ライン照射の機能を使うことによってX方向の直線状 (256ピクセル) のスペクトルの測定
(3) 一点で深さ方向のラマンスペクトルの測定
(4) xy二次元 (最大 256 × 480 ピクセル/アスペクト比 1) イメージングの測定
(5) xz二次元断面イメージングの測定
(6) xy二次元マッピングの測定
(7) xy二次元イメージングを深さ方向にスキャンする測定
(8) xy二次元マッピングを深さ方向にスキャンする測定
が高速に実行できます。
※ : 深さ方向は、試料がレーザー光に透明で、試料内部まで光が透過する場合のみ測定可能です。
試料の前処理は一切不要です。ただし、試料表面は平坦である方がきれいなイメージデータが得られます。
試料の大きさはスライドガラスに載るサイズが目安ですが、大きいものでは平面方向 約100mm角,厚さ 約40mmまで測定可能です。
液体ではシャーレやサンプル瓶入りも可能であり、容器越しに測定できます。この容器の材質としては石英ガラスをお勧めします。

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